●かんべえの不規則発言



2024年2月 






<2月21日>(水)

○内外情勢調査会の仕事で本日は岡崎市へ。

○本来は昼食時に行われることが多い会合であるのだが、豊田市や岡崎市などでは17時半からの会合となることが多い。職務時間中に講演会などをやるべきではない、というのも一種の「トヨタ流儀」なのであろうか。

○会場は岡崎ニューグランドホテルである。入ってみたら、あった!ゆるキャラ会の異端児、「オカザえもん」が!ひと目見たら、けっして忘れられないこのフォルム。以下はウィキによる説明から。


●作者とコンセプト

オカザえもんは、2012年11月1日から12月2日まで岡崎市で開催された現代美術展「岡崎アート&ジャズ 2012」に現代美術作家の斉と公平太(愛知県日進市出身)が出展した作品。もともとはイラストだったが同美術展を機に絵から抜け出し、岡崎市内外のイベントやライブに出没し始めた。

イラスト、着ぐるみのキャラクター、共に斉と公平太の作品である。考案から完成するまでに約8ヶ月かかったという。製作をするにあたり、「岡崎市のことを知らなかったので、地元の人に話を聞き、ショッピングセンターの地下も含め歩き回った」と述べている。2014年7月1日、岡崎市から産業功績者に表彰された。

作者によれば、オカザえもんは古いパプアニューギニアのお面に着想を得て生まれたものだという。美術作品としてのオカザえもんのコンセプトについて、「情報社会に生きる我々が、蓄積された自身の記憶を一瞬忘れるようなビジュアルにしたかった。原始のパプアニューギニアで生まれたお面には、その力があると思った」と述べている。


〇いや、そんなゆるキャラなんて作らなくても、岡崎市はこの近隣の都市(豊田、安城、刈谷、西尾、碧南など)と同様に、日本でも最も恵まれた地方都市なのである。そもそも地方交付税なんてもらってないですし。岡崎信用金庫(おかしん)さんに至っては、総資産4兆円である。とてもではないが、信金さんじゃなくて地銀クラスです。いや、このあたり一帯が全部そんな感じなんですけど。

〇それはトヨタ自動車さんのお陰でしょう、とは誰もが突っ込むところではあるが、実は岡崎市にはトヨタの工場はないのです。あるのは三菱自動車さんの工場である。でも、奥田さんをはじめとする多くのトヨタ役員が、この岡崎市に居を構えている。そしてデンソーやアイシンを含めた多くのトヨタ系企業が、この辺にネットワークを張り巡らせているのである。

〇ところが地元経済界は、けっして現状に満足してはおられないのです。「最近は岡崎市の工業高校が定員割れしている。東三河の豊橋市を見習わねばならぬ」というお話しを伺いました。こういうところもトヨタ流儀ですね。なかなか真似のできることではありませぬ。


<2月22日>(木)

〇パチパチパチ。本日は歴史に残る日となりました。日経平均が最高値を付けた日。2024年2月22日の終値は3万9098円でした。さあ、目指せ4万円、そして5万円。「だんだん良くなるホッケの太鼓」という古いフレーズを思い出しました。読売新聞の陣太鼓さん、と言っても覚えている人は少ないだろうなあ。

〇だが、ちょっと待て。昨日発表の月例経済報告は基調判断を下方修正したのではなかったか。そして23年10−12月期GDP速報値は2四半期連続のマイナス成長であった。日本の実体経済はあまり良くないのである。なぜ株価だけが上がるのだ。

〇そもそもコロナ下の強制貯蓄があるにもかかわらず、個人消費がずっと冴えない状態で、インバウンドだけが好調で、一般庶民は「ニセコバブル」や「熊本バブル」を、「下から目線」で仰ぎ見ている感じである。7000円の海鮮丼だとか、大卒初任給28万円だとか、おかしいと思わないのか、諸君。

〇さらに言えば、足下の24年1−3月期GDPも、ダイハツ問題による生産の下振れや、外需の前期比減などの悪材料が予想される。こんな状態で日銀が金融正常化に動いたとしても、先行きがあんまり明るいとは思えない。さあ、いったいどうなっておるのか。

〇現下の日本株高の理由をあげるならば、以下のようなことが考えられましょう。


(1)日本株なんて、所詮は米国株に引っ張られるだけの存在なんです。そして米国株は今や絶好調。ああ、エヌビディア様、ありがたや、ありがたや。

(2)主要な日本企業は海外で稼いでいる。トヨタ自動車もソニーも三菱商事もソフトバンクも以下同文。国内市場が悪くても企業決算は関係ないんです。

(3)実質GDPが伸びなくても、名目GDPが伸びている。家計部門にとって物価高は重荷だが、企業部門は商品価格を上げられるのだから大助かりだ。

(4)加えて円安の追い風がやってきた。今年は皆が円高予想で130円台を想定していたところ、あにはからんや150円。今は追い風参考記録みたいなもの。

(5)「中国経済の軟調」にも助けられている。中国市場を見放した投資家が日本にやってくる。いや、中国人自体が日本株を買い漁っている。いやあ、悪いなあ。

(6)皆が半信半疑であった東証改革も、日本の経営者がちゃんとROEやPBRを意識するようになりつつある。増配や自社株買いも増えているじゃあないですか。

(7)3月の春闘は昨年を超える賃上げとなろう。正直、来年の日本経済がどうかはわからんが、だからこそ今は「期待」ができる。情があるなら今月今夜、一夜明けたら誰も来る。


〇とりあえず「バブル」ではないと思います。上記の材料のうち、「円安」効果はいずれ消えるでしょうから、その分はたぶん株価は下げる。しかるにほかの材料はわりに堅いので、この先に急激な下げが来る感じではなさそうだ。

〇もうひとつ、ここでも書いたことですが、日経平均という指標にはいろいろ限界や問題点があるのです。だから「34年ぶりの高値」などと考えるよりは、2003年くらいから始まった新しい指数だと受け止める方がいいんじゃないでしょうか。

〇21世紀になってから株式投資を始めた若い人たちは、「時間はかかったけど、投資は報われる」と実感していることと拝察いたします。とはいうものの、ここで利益確定で売りに出そうかと思うと、2割の税金が急に惜しく思えたりもする。こういうときが悩ましいところなんですよね。投資は難しい。







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編集者敬白





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by Kanbei (Tatsuhiko Yoshizaki)